鼓膜穿孔閉鎖術
鼓膜穿孔とは鼓膜に穴が開いた状態のことで、中耳炎や、平手打ちなどで鼓膜にかかる圧力が急に上がったとき、耳かきで鼓膜までついてしまったときなどに起こります。
外傷による穿孔は自然に治ることもありますが、縮小する様子のない穿孔は手術が必要になります。鼓膜に穴が開いたままだと耳だれや難聴の症状がでます。
鼓膜穿孔治療薬「リティンパ」による治療
鼓膜に開いた穴に薬を染み込ませた鼓膜用ゼラチンスポンジを置き、乾燥や感染を防ぐために表面を組織接着剤で閉鎖することで、鼓膜の再生を促します。
体の別の場所から組織の移植をする必要がなく、患者さんへの負担が少ないことから、外来でも治療を行うことが可能です。
薬剤料が高額のため、窓口支払いは3割負担で約16000円程度です。
副鼻腔手術
副鼻腔炎が慢性化し、粘膜がきのこ状に腫れ上がってできたポリープを切除する手術です。鼻腔を塞いでいたポリープを切除することで空気や分泌物の出入りを改善します。
当院では吸引機と電気剃刀のようなものが一体となったシェーバーメスを使って手術をします。ポリープや炎症のある粘膜組織を先端の小さな吸引機で吸引し、その部分だけを切除します。
従来の手術より大幅な手術時間短縮が可能なうえ、切除による痛みが少なく、切除面も治癒しやすくなります。
Oto LAM(オトラム)による鼓膜切開術
炭酸ガスレーザーによる鼓膜切開装置 Oto LAM(オトラム)で鼓膜切開を行います。メスでの切開とは違い、一瞬で丸く穴が開き、二週間程度かけてゆっくり穴が閉じていきます。切開にかかる時間は一瞬ですので、小さなお子様でも安全に鼓膜の切開を行うことができます。
アルゴンプラズマを用いた手術
鼻の粘膜を焼灼し凝固させて、花粉症や肥厚性鼻炎によるくしゃみや鼻づまりを軽減します。広範囲を短時間で焼灼することが可能なため5〜10分という短時間で手術が可能です。また、焼灼の深度が浅いため痛みも少なく、合併症も少ないです。
手術後、一時的に症状が悪化しますが1週間程度で落ち着きます。効果は1〜2年程度といわれていますが、再度手術を受けることも可能です。